宇比地邇神(ういじにのかみ)・須比智邇神(すいじにのかみ)は、日本神話に登場する神世七代の第三代にあたる夫婦神です。『古事記』では、最後の独神である豊雲野神の次に現れ、神世七代で初めて男女一対として誕生した神々として描かれています。
神名には「泥」や「土」を意味すると考えられる言葉が含まれており、大地がさらに成熟し、生命を育む環境が整っていく様子を象徴する神と解釈されています。ここから神々は夫婦として世代を重ねるようになり、日本神話はいよいよ国生みへ向けて大きく動き始めます。この記事では、宇比地邇神・須比智邇神の名前の意味や『古事記』『日本書紀』での位置付け、日本神話における役割、ご利益やゆかりの神社まで、わかりやすく解説します。
ひと目でわかる宇比地邇神・須比智邇神
宇比地邇神・須比智邇神は、『古事記』で神世七代の第三代として登場する夫婦神です。神世七代で初めて男女一対となった神々であり、大地が成熟し、生命を育む世界へと移り変わる節目を象徴しています。その後の神々や伊邪那岐命・伊邪那美命へと続く系譜の礎となる重要な存在です。
- 神世七代の第三代として登場
- 『古事記』では豊雲野神の次に現れる
- 神世七代で最初の男女一対の神
- 大地の成熟と生命の誕生を象徴
- 神名には「泥」や「土」に由来する
- 神々が夫婦となって世代を重ねる始まりとなる存在
- 豊穣・子孫繁栄・生命力の象徴として解釈される
- 国生みへと続く神々の系譜を理解するうえで欠かせない神
宇比地邇神・須比智邇神とは
宇比地邇神・須比智邇神とはどのような神様か
宇比地邇神(ういじにのかみ)と須比智邇神(すいじにのかみ)は、日本神話に登場する神世七代の第三代にあたる夫婦神です。『古事記』では、最後の独神である豊雲野神に続いて現れ、神世七代で初めて男女一対となった神々として記されています。 神名の「宇比(うい)」や「須比(すい)」には泥や湿った土を意味する言葉が由来と考えられ、「地邇(じに)」は大地や土壌を表すと解釈されています。そのため、宇比地邇神と須比智邇神は、大地がさらに成熟し、生命を育む豊かな土壌が形成されていく様子を神格化した存在と考えられています。
また、この二柱の登場は、日本神話における大きな転換点でもあります。それまで現れてきた神々は独神として単独で出現しましたが、宇比地邇神と須比智邇神からは男女一対の神々が続くようになります。神々が夫婦として世代を重ねることで、日本神話は創世の段階から生命を生み出す段階へと進み、やがて伊邪那岐命と伊邪那美命による国生みへとつながっていきます。
『古事記』『日本書紀』での描き方
『古事記』では、宇比地邇神と須比智邇神は神世七代の第三代として登場し、初めて夫婦神として記されます。神話の中で具体的な活躍や逸話は描かれていませんが、男女一対の神々による系譜が始まる重要な存在として位置付けられています。 一方、『日本書紀』でも天地開闢から神々が誕生する過程の中で同様の神々が登場しますが、神々の出現順や名称にはいくつかの異伝があります。
しかし、世界が完成へ向かう過程で男女の神々が現れ、神々の世代が受け継がれていくという基本的な流れは共通しています。宇比地邇神と須比智邇神は華やかな神話を持つ神ではありません。しかし、この二柱の登場によって神々は世代を重ねながら世界を発展させるようになり、日本神話は新たな段階へ進みます。その後は角杙神・活杙神をはじめとする夫婦神が続き、最終的には伊邪那岐命と伊邪那美命による国生みという日本神話最大の物語へと発展していくのです。
宇比地邇神・須比智邇神の役割
生命を生み出す神々の始まり
宇比地邇神・須比智邇神は、日本神話の中で具体的な活躍が描かれる神ではありません。しかし、この二柱の登場は、日本神話の流れを大きく変える重要な意味を持っています。それまでの神々は独神として単独で現れていましたが、宇比地邇神と須比智邇神からは男女一対の神々が続くようになります。これは、天地や大地が形づくられる創世の段階を終え、生命を生み出し、世代を受け継いでいく世界へと移り変わったことを象徴しています。
神名に含まれる「地邇」は土や大地を意味すると考えられ、「宇比」「須比」は泥や湿った土壌に由来する言葉と解釈されています。生命は豊かな土壌から育まれるという古代の自然観を踏まえると、宇比地邇神・須比智邇神は生命を育む大地そのものを神格化した存在と考えることができます。 また、この二柱から神々が夫婦となり、代々命をつないでいく系譜が始まります。
宇比地邇神・須比智邇神が象徴するもの
宇比地邇神・須比智邇神が象徴しているのは、「生命を育む大地」と「命が受け継がれていく営み」です。 日本神話では、天地が分かれ、大地が形づくられた後、自然が豊かになり、やがて神々が夫婦となって新たな命を生み出す段階へ進みます。宇比地邇神・須比智邇神は、その転換点に現れる神であり、創世から生命創造への橋渡しを担う存在として位置付けられています。
また、男女一対の神々が登場したことには、古代の人々が自然界の調和や生命の循環を重視していた考え方も表れています。生命は一柱の神だけで生まれるものではなく、互いに支え合うことで新たな命が生まれ、世界が発展していくという思想が、この神々の姿に込められているのです。神話の中で目立つ活躍はありませんが、宇比地邇神・須比智邇神は、その後に続くすべての神々の系譜の礎を築いた重要な存在です。
別名
- 宇比地邇神(ウヒヂニノカミ)
- 須比智邇神(スヒチニノカミ)
- 埿土煮尊(ウイジニノミコト)
- 沙土煮尊(スイジニノミコト)
御利益(ご利益)
宇比地邇神・須比智邇神は五穀豊穣や開運招福などのご利益があります。
・五穀豊穣、開運招福など
日本神話のあらすじ

この記事で紹介した神様は、日本神話の中で重要な役割を担っています。物語全体の流れや他の神々との関係を知りたい方は、「【日本神話】日本神話とは?あらすじをわかりやすく解説」をあわせてご覧ください。
宇比地邇神・須比智邇神を祀る神社

島根県の忌部神社や和歌山県の熊野速玉大社などでお祀りされています。
- 物部神社 境内 神代七代社(島根県)
- 忌部神社(島根県)
- 熊野速玉大社(和歌山県)
- 宮浦宮(鹿児島県)
- 二荒山神社境内十二社(栃木県)
- 沙田神社(長野県)
- 宇由比神社(島根県)


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