兵庫県南東部に位置する神戸は、日本を代表する港町として知られています。しかし、「神戸(こうべ)」という地名の由来は、港や近代都市ではなく、古代の神社制度にまでさかのぼります。その中心にあるのが生田神社です。この記事ではそんな神戸の地名の由来について解説します!
Contents
生田神社と「神戸(かんべ)」の関係
「神戸(かんべ)」とは何か
古代日本では、神社を維持・運営するために、朝廷から特定の家々が与えられる制度がありました。これらの家は神社に租税や労役を納め、その代わりに神の守護を受ける存在とされ、「神戸(かんべ)」と呼ばれていました。
大同元年(806年)に与えられた神戸

大同元年(806年)、生田神社は朝廷から正式に神戸(かんべ)を与えられます。生田神社に仕えるこれらの家々が集まっていた地域が、やがて「神戸郷」と呼ばれるようになりました。この「かんべ」という呼び名が、時代とともに音変化を起こし、「神戸(こうべ)」という地名へと定着していきました。
神戸という地名の歴史的変遷
平安時代から続く地名
平安時代の地理書『和名類聚抄(和名抄)』には、摂津国八部郡の五つの郷のひとつとして「神戸郷」の名が記されています。また、南北朝時代の軍記物語『太平記』には、神戸を指して「紺部(こんべ)」と表記した記録も残されています。
村から市へと受け継がれた名称
神戸の地名は、時代が移り変わっても途切れることなく受け継がれてきました。江戸時代には神戸村、1868年(明治元年)に神戸町、1879年(明治12年)には神戸区、1889年(明治22年)に神戸市といったように、「神戸」という名称は、古代から近代、そして現代まで連続して使用されてきた非常に歴史の深い地名です。
まとめ
神戸という地名は、生田神社に仕えた人々である「神戸(かんべ)」に由来しています。古代の神社制度から生まれた呼び名が、時代とともに変化し、現在の「神戸(こうべ)」となりました。港町・国際都市としての顔の裏側には千年以上続く歴史が息づいています。

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