神社やお寺を訪れたとき、楽しみの一つとなるのがおみくじです。大吉が出れば嬉しくなり、凶が出れば少し不安になるかもしれません。しかし、おみくじは単に運勢の良し悪しを占うものではありません。おみくじには、これからの生活で気をつけたいことや、心がけるべきことが記されています。
この記事では、おみくじの正しい引き方から、吉凶の読み方、引いた後の扱い方まで、イラスト付きでわかりやすく解説します。
ひと目でわかる、おみくじの引き方・読み方
おみくじは、神さまからの言葉を受け取り、これからの生活に生かすためのものです。大吉や凶といった運勢だけでなく、そこに書かれた助言を読むことが大切です。また、引き方や吉凶の順番は神社によって異なり、引いたおみくじは結んでも持ち帰っても構いません。
- まず参拝を済ませ、おみくじの場所と引き方の案内を確かめる
- 表示された初穂料などを納め、箱や筒など、その場所の方法で引く
- 吉凶だけで終わらせず、和歌や全体の説明、項目ごとの助言を読む
- 吉凶の種類・順番は全国共通ではない
- 引いた紙は持ち帰っても問題なし。結ぶ場合は指定の結び所へ
おみくじとは?神さまからの言葉を受け取るもの
おみくじには日々の行動を導く意味がある
おみくじとは、神さまや仏さまの導きを受け取り、これからの行動を考えるためのものです。おみくじには大吉や凶といった吉凶のほか、願い事や仕事、学問、旅行、縁談など、日常生活に関わる助言が記されています。
たとえば「焦らずに待つこと」と書かれていれば、物事を急いで進めず、落ち着いて取り組むことが大切だと読み取れます。また、よい結果が出たとしても、何もしなくて願いがかなうという意味ではありません。
おみくじの言葉を自分の生活に照らし合わせ、これからどう行動するかを考えることが重要です。神社本庁でも、おみくじの内容を生活の指針として受け止めることを勧めています。
おみくじの歴史と由来
おみくじの歴史は、神さまの意思をくじによって確かめようとした信仰につながっています。古くから日本では、重要な物事を決める際に、くじによって神意をうかがうことがありました。神事で役割を決めたり、物事の判断を求めたりするために、くじが用いられていたのです。
やがて、くじは個人の運勢や暮らしに関わるものへと広がり、江戸時代には現在のおみくじにつながる形式が見られるようになりました。
一方、寺院では平安時代の僧侶である元三大師(良源)に由来すると伝えられるおみくじも知られています。このように、おみくじには神社と寺院それぞれの歴史があり、すべてが同じ起源を持つわけではありません。
おみくじの正しい引き方
① 神前にご挨拶をしてから、おみくじへ

おみくじを引く前に、まず神社で参拝を済ませましょう。神社に着いたら、手水舎で手や口を清め、拝殿へ向かいます。拝殿では、一般的に二礼二拍手一礼の作法でお参りします。ただし、神社によって拝礼方法が異なる場合もあります。
参拝を終えたら、おみくじが置かれている場所へ向かいましょう。
おみくじは神さまからの言葉を受け取るものと考えられているため、先に神さまへご挨拶をしてから引くのが自然な流れです。
初穂料を納める

おみくじを引く際には、表示されている初穂料を納めます。初穂料とは、神社で祈祷や授与品などを受ける際に納めるお金のことです。
おみくじの金額は神社や種類によって異なります。初穂料を専用の箱に入れる場合もあれば、授与所で神職や巫女に渡す場合もあります。その神社の案内に従って納めましょう。
③ 箱や筒からおみくじを引く

初穂料を納めたらおみくじを引きます。
おみくじの引き方は神社によって異なります。箱の中から紙を一枚選ぶ形式もあれば、筒を振って出てきた棒の番号に対応するおみくじを受け取る形式もあります。番号が書かれた引き出しから、自分で紙を取り出す場合もあります。いずれの場合も、現地の案内に従って引きましょう。
おみくじを受け取ったら、周囲の人の邪魔にならない場所へ移動して、内容を確認します。
おみくじの読み方|吉凶の次に、本文を読む
④ 大吉や凶だけでなく全体の文章を読む

おみくじを引いたら、紙を開いて内容を確認しましょう。最初に目が向くのは、大吉や中吉、凶といった運勢かもしれません。しかし、おみくじで特に大切なのは、吉凶の下に書かれた言葉です。
おみくじによっては、和歌や漢詩が記され、その意味を説明する文章が添えられています。そこには、今後の生活で大切にしたい心がけや、注意すべきことが示されています。
大吉だからといって何もしなくてよいわけではなく、凶だからといって必ず悪いことが起こるわけでもありません。吉凶だけで判断せず、全体の文章を読むようにしましょう!
⑤ 願望・待人・失物などの項目を読む

おみくじには、運勢のほかにもさまざまな項目が記されています。代表的なものには、次のような項目があります。
- 願望(ねがいごと・がんぼう):自分の願いがかなうかどうかについて
- 待人(まちびと):待っている人や、訪れを待つ人について
- 失物(うせもの):なくした物について
- 学問(がくもん):強や試験について
- 商売(あきない・しょうばい):仕事や商売について
- 旅行(たびだち): 旅行や移動について
- 縁談(えんだん): 結婚に関する話について
- 病気(やまい): 病気や健康について
これらの項目には、単に「よい」「悪い」と書かれているだけでなく、今後の行動についての助言が添えられていることがあります。例えば、願望の欄に「時を待て」とあれば、焦らず機会を待つことが勧められていると読み取れます。
気になる項目だけでなく、そこに書かれた言葉も丁寧に確認しましょう。
大吉・吉・中吉・小吉の順番とは?
おみくじの吉凶にはどんな種類がある?
おみくじには、大吉・中吉・小吉・吉・末吉・凶など、さまざまな吉凶があります。一般的に大吉はよい運勢、凶は注意が必要な運勢として知られています。しかし、吉凶の種類や順番は、すべての神社で統一されているわけではありません。
一般的には、次のような並びが使われる場合が多いです。
大吉 → 吉 → 中吉 → 小吉 → 末吉 → 凶
一方、吉と中吉の順番が異なる神社もあります。また、半吉・末小吉・大凶など、さらに細かい種類を設けている場合もあります。そのため、「吉は中吉より上なのか」と迷ったときは、引いた神社の案内を確認するのが確実です。
吉凶がないおみくじもある
おみくじの中には、大吉や凶といった吉凶を設けていないものもあります。その代表例が、東京都渋谷区にある明治神宮の「大御心(おおみごころ)」です。明治神宮の大御心には、明治天皇や昭憲皇太后の和歌と、その解説が記されています。
一般的なおみくじのように吉凶を占うのではなく、和歌に込められた教えを日々の生活に生かすことを大切にしています。
また、埼玉県さいたま市にある武蔵一宮氷川神社では、「平」「向吉」「吉凶末分」など、独自の吉凶が用いられています。このように、おみくじの内容や形式には神社ごとの特色があります。
おみくじで凶が出たらどうすればいい?
凶は悪いことが必ず起こるという意味ではない

おみくじで凶が出ると、不安になる人もいるでしょう。しかし、凶は悪い出来事が必ず起こると決まったものではありません。今後の生活で注意すべきことを知らせる言葉として受け止めることが大切です。
たとえば「慎重に行動せよ」と書かれていれば、仕事や人間関係などで、いつも以上に落ち着いて判断するきっかけになります。
凶という文字だけにとらわれず、そこに書かれた助言を読んで実生活に活かしましょう!
凶が出たら引き直してもいい?
凶が出たからといって、おみくじを引き直す必要はありません。おみくじを引く回数について、全国共通の決まりがあるわけでもありません。ただし、よい結果が出るまで何度も引くことよりも、一度受け取った言葉を大切にすることが勧められています。
結果が気に入らなくても、まずは内容を読み、今後の生活に役立てられることがないか考えてみてはいかがでしょうか?
おみくじは結ぶ?持ち帰る?正しい扱い方
⑥ おみくじを結ぶ場合は指定の場所へ

神社では、引いたおみくじを境内に結んで帰る光景がよく見られます。おみくじを結ぶ習わしには、願いが結ばれるように祈るという意味が込められているとされています。
おみくじを結ぶ場合は、境内に設けられた専用の結び所を利用しましょう。木の枝や柵などに勝手に結ぶと、木を傷めたり、境内の管理に支障が出たりすることがあります。神社が指定した場所に、丁寧に結ぶことが大切です。
なお、凶が出た場合だけ結ばなければならないという全国共通の決まりはありません。
⑦ おみくじは持ち帰ってもよい

おみくじは、神社に結ばず持ち帰っても問題ありません。むしろ、持ち帰ることで、そこに書かれた言葉を後から読み返すことができます。財布や手帳などに入れて大切に保管し、時々内容を振り返ってみるのもよいでしょう。
たとえば仕事で迷ったときや、新しいことを始めるときに、おみくじの助言を思い出すきっかけになります。
大吉だから持ち帰り、凶だから結ぶという決まりもありません。結ぶか持ち帰るかよりも、おみくじに書かれた言葉を大切にすることが重要です。
おみくじについてよくある疑問
おみくじは何回引いてもいい?
おみくじを引く回数に、全国共通の決まりはありません。ただし、よい結果が出るまで繰り返すよりも、引いたおみくじの内容を受け止めることが大切です。
また、別の日に神社を訪れた際に、改めておみくじを引いても構いません。そのときの自分の状況と照らし合わせながら、言葉を読み取るとよいでしょう。
おみくじの運勢はいつまで続く?
おみくじの運勢が続く期間についても、全国共通の決まりはありません。一年間の運勢として受け止める人もいれば、次におみくじを引くまでの指針として考える人もいます。
おみくじに期間が記されている場合は、その説明に従いましょう。期間の記載がなければ、今の自分への助言として受け取り、必要に応じて読み返すとよいでしょう。
おみくじはお正月以外でも引ける?
おみくじは、お正月だけに引くものではありません。多くの神社では、一年を通しておみくじを受けることができます。初詣はもちろん、旅行先で神社を訪れたときや、人生の節目などに引くこともできます。
ただし、授与時間や取り扱う種類は神社によって異なるため、現地の案内を確認しましょう。
おみくじの意味を知って神社参拝を楽しもう
おみくじは、単に運勢の良し悪しを占うだけでなく、これからの生活を見つめ直すためのものです。まず神社で参拝を済ませ、初穂料を納めてから、その神社の方法に従っておみくじを引きましょう。
引いた後は、大吉や凶といった結果だけでなく、和歌や全体の説明、願望や待人などの項目にも目を向けてみてください。
また、おみくじは指定の場所に結んでも、持ち帰っても構いません。大切なのは、そこに書かれた言葉を受け止め、これからの行動に生かすことです。
神社を訪れた際には、ぜひおみくじの意味を思い出しながら、一枚一枚の言葉を大切にしてみましょう。


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