平安時代

前九年の役（1051年～1062年）は、陸奥の有力豪族・安倍氏が朝廷の命に背き、中央から派遣された源頼義・義家父子と激しく争った戦いです。9年にも及ぶ長期戦の中で、源義家（八幡太郎）が若くして戦功を挙げたことで、源氏の名声が東国武士たちの間...

1180年、源頼朝が伊豆で平氏打倒の兵を挙げた際、最初に迎えた本格的な戦いが「石橋山の戦い」です。この戦いは、平氏政権への挑戦であり、鎌倉幕府成立に至る契機とされています。敗北に終わったものの、源頼朝の再起と東国武士の支持拡大につながる転機...

平安時代末期の治承4年（1180年）、平清盛は政権の頂点に立ち、前例のない大胆な決断を下しました。それが「福原遷都」です。都を長年の首都・京都から突如として摂津国福原（現在の神戸市）へ移したこの出来事は、わずか半年で頓挫しましたが、日本史に...

平清盛が政権を掌握し「平氏全盛」の時代を築くなかで、朝廷や旧勢力の不満は水面下で高まりつつありました。そんな中、後白河法皇の皇子・以仁王（もちひとおう）が挙兵を促す「令旨（りょうじ）」を全国の源氏に発し、平氏打倒の狼煙をあげました。この動き...

室町時代後期、関東で勃発した大規模な内乱――それが「享徳の乱」です。将軍・足利義政の時代、関東では鎌倉公方と関東管領の対立が激化し、長期間にわたる武力衝突へと発展しました。この戦いは約30年続き、関東の支配構造を大きく変えたばかりか、全国的...

10世紀前半、中央政府の統治がゆらぎ、地方では不満と混乱が高まっていました。そんな中、伊予国（愛媛県）を拠点に藤原純友が海賊たちを率いて蜂起します。彼の反乱は、同時期に起きた平将門の乱と並び、「承平天慶の乱」として歴史に名を刻みました。 藤...

平安時代末期、天皇家の皇位継承争いと、摂関家内部の対立が交差し、ついに武力衝突へと発展しました。それが1156年に起きた「保元の乱」です。この内乱は、後の「平治の乱」や源平合戦につながる大転換点であり、貴族社会から武士社会への移行を象徴する...

平安時代後期、天皇が退位した後も政治の実権を握り続けるという、新たな政治形態「院政」が誕生しました。その最初の実施者が、白河上皇です。この白河上皇の院政開始は、それまでの摂関政治や天皇親政とは異なる、日本独自の統治スタイルを確立し、王権の在...

「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」この歌は、藤原道長が権勢の絶頂期に詠んだことで有名です。平安時代中期、摂関政治が最盛期を迎えた背景には、この道長という人物の非凡な政治手腕と、巧みな皇室との関係構築がありま...

平安時代中期まで、政治の実権は藤原氏を中心とする摂関家が握っていました。しかし、11世紀後半に即位した後三条天皇は、摂関政治を退けて天皇自ら政治を主導する「親政」を開始しました。この後三条天皇の親政は、やがて白河上皇の院政へとつながる重要な...