大物主神(おおものぬしのかみ)は、国土を守護し、病気平癒や五穀豊穣、商売繁盛にご利益があるとされる古代神です。大和の信仰の中心地・三輪山を御神体とする大神神社の御祭神としても有名で、日本神話にもたびたび登場します。本記事ではその正体・神話エピソード・ご利益・お祀りしている神社まで解説します。
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大物主神(おおものぬしのかみ)とは?
大物主神は、『古事記』『日本書紀』などに登場する日本神話の神で、国土の守護神・農業神・海神など複合的な神格を持っています。大国主神の「和魂(にぎみたま)」とされることもあり、心の安寧や国家安泰をもたらす神とされてきました。また、三輪山そのものに宿る神とされ、姿を見せない神、神秘の力を持つ「見えざる神」としても知られています。
日本神話におけるエピソード
大物主神には以下のような日本神話のエピソードがあります。
国造りの協力者
『古事記』によれば、大国主神が国造りに苦しんでいたとき、大物主神が現れ、「私を祀れば国造りはうまくいく」と語ります。これに従い、大国主が三輪山に社を建てて祀ると、国は豊かになりました。
三輪山の神の結婚譚
大物主神は美しい娘・活玉依毘売(いくたまよりびめ)のもとに、夜だけ現れる男として通っていました。ある夜、彼女が糸巻きで彼の髪を結び、朝になってその糸をたどると、三輪山の山頂へ。そこにいたのが大物主神であり、彼が神であることが明らかになります。この神話から、三輪山が神体山として信仰される由来となりました。
別名
- 大物主大神(おおものぬしのおおかみ)
- 三輪大神(みわのおおかみ)
御利益(ご利益)
大物主神は非常に広いご利益を持ち、古代から現代まで多くの信仰を集めてきました。
御利益
◆御利益・国土安泰、病気平癒、五穀豊穣、商売繁盛、家内安全、縁結び
大物主神(おおものぬしのかみ)を祀る神社

奈良県の大神神社をはじめ多くの神社でお祀りされています。
- 大神神社(奈良県桜井市)
- 大物主神社(兵庫県尼崎市
- 金刀比羅宮(香川県琴平町)
- 全国の金刀比羅宮
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