天穂日命(あめのほひのみこと)は、日本神話に登場する神で、天照大御神の御子神の一柱です。古代出雲と深い関係を持ち、地上世界と天界をつなぐ「使者」としての役割を担いました。この記事では、天穂日命の概要と神話エピソード、ご利益やお祀りしている神社について紹介します。
天穂日命(あめのほひのみこと)とは?
天穂日命は『古事記』『日本書紀』に登場する神で、天照大御神と須佐之男命が誓約をしたときに生まれた五男三女神の一柱です。名前に「穂(日)」という言葉を持つことから、稲穂などの五穀豊穣にも関わる神格を備えているとされます。また、出雲国造(いずものくにのみやつこ)の祖とされており、政治的・祭祀的な役割を果たす家系との結びつきも深い重要な神です。
出雲国造
古代出雲地方を治めた有力な氏族で、祭祀と統治の両面で重要な役割を果たしました。祖神は天穂日命とされ、神職として現在も出雲大社の祭祀を担っています。日本神話におけるエピソード
天穂日命は、天照大御神の命を受けて「葦原中国(あしはらのなかつくに)」に遣わされた最初の神として知られます。これは、地上世界を治めていた大国主神(おおくにぬしのかみ)から国を譲り受けるための使者としての使命でした。しかし、『日本書紀』によると、天穂日命は出雲の地に赴いたものの、三年間も帰らず、最終的には出雲側に心を寄せてしまったと記されています。このことから、彼の報告は期待されたものとは異なり、後に別の神(建御雷之男神など)が派遣されることになりました。
別名
- 天穂日大神(あめのほひのおおかみ)
- 天穂彦神(あめのほひこのかみ)
御利益(ご利益)
天穂日命は人間関係の調和・交渉運、出世、家運隆盛、五穀豊穣、商売繁盛などのご利益があります。
御利益
◆御利益・人間関係の調和・交渉運、出世、家運隆盛、五穀豊穣、商売繁盛
天穂日命(あめのほひのみこと)を祀る神社

埼玉県の鷲宮神社や全国の天穂日命神社などでお祀りされています。
- 出雲大社(島根県出雲市)
- 能義神社(島根県安来市)
- 天穂日命神社(鳥取県鳥取市)
- 桐生天満宮(群馬県桐生市)
- 鷲宮神社(埼玉県久喜市)
- 天穂日命神社(京都府京都市)
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